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超高層熱回収機 [work]

年度明けにupすると言っていたことを今思い出したので公開します。
これが僕の卒業制作です。
大学入った集大成と思うと感慨深いですが、これもまた通過点に過ぎない。
今思い返してみれば、やりたかったことの半分くらいはできた。
しかし、実のところそれは建築設計にあらず。
卒業制作で得たものをこれから咀嚼して、自分の将来につなげていきたい。

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都市部の限られた敷地で単体の建築がごみ焼却時の余熱エネルギーを回収すると建築はどのような姿になるのか。
可能熱供給量が各プログラムの床面積へと転換される。
コンパクトなエネルギー利用という理念が都市の新たなスケープを生み出す。

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thermal recycle
清掃工場による余熱利用は発電と高温水の二通りがある。
現在、高温水利用はインフラ整備の問題があり、温水プールや植物園などの施設を併設させるのが一般的なスタイルとなっている。
しかし、都内の清掃工場におけるそのほとんどの熱回収率は10%を満たないのが現状である。
運搬による熱損失やインフラ整備などの問題を解決する一つの手段として、同一建築内ですべての余熱を回収する機構を提案する。
エネルギー先進国の数値に近接する回収率を設定した上で、各プログラムの床面積を決定している。

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rooftop spiral
オフィス以外の娯楽施設は各ヴォリュームの屋上にあたる空間に配置されている。
ヴォリュームが螺旋状に巻き付くのに沿って、屋上空間も螺旋状に展開している。
常に上層に異なるプログラムの施設が存在し、空間的として連続しているため上部空間を常に予感させ、上方へのアクセスを喚起させるような構成となっている。

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core/chimney
構造、設備、移動、排気などの機能がコアに集結している。
そして、熱、蒸気、人の移動が建築の中心で常に行われている。
220mを越える超高吹き抜け空間では各オフィスの自然換気を促す上昇気流を生む。
また、煙突という都市空間から逸脱したスケールを建築内部に組み込む事で、日常では経験できないような空間が生み出される。
忌み嫌われていた清掃工場が、「私の働いているオフィスには煙突が差し込まれているんだよ!」と自慢したくなるような建築へと変わる。

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最高に楽しい卒業設計だった。
aks、mts、oka、kan、nakありがとう。


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